2021年頃から「NFT」という言葉をよく耳にしますよね。でも、「なぜそんなものを知っておく必要があるの?」と思う人も多いはずです。今回は、その理由を分かりやすく説明します。特に、イーサリアムというブロックチェーン技術を使ったアートに注目して、「なぜNFTが大事なのか」を考えてみましょう。

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未来のアートは絵画じゃない、プログラムだ
昔は、偉大な芸術家といえばキャンバスに絵を描く人たちでした。でも、21世紀の最高のアーティストは、絵筆じゃなくてコードを書く人たちになるかもしれません。なぜなら、今の時代を定義する「メディア(表現の手段)」が変わってきているからです。
たとえば、ルネサンスの絵画はただの絵じゃなくて、新しい視点を見せるものでした。本は単なる文字の集まりじゃなくて、アイデアを広める力を持っていました。映画だって、動く映像以上のもの——新しい世界に連れて行ってくれる存在です。どの時代も、その時代のメディアが新しい見方や感じ方を生み出してきたんです。
そして今、コンピュータやインターネットが私たちの世界を変えています。新聞やテレビ、学校さえも、昔の形では通用しなくなってきています。アートも同じです。これからのアートは、単なる「モノ」じゃなくて、コンピュータ上で動く「プログラム」になる。そう考える人が増えています。
イーサリアムでアートを作る理由
じゃあ、なぜイーサリアムという技術でアートを作るのか?その理由は3つあります。
1. ずっと残るものを作りたい
絵画は傷ついたり、彫刻は壊れたり、ネット上の画像リンクはいつか消えてしまうかもしれません。でも、イーサリアムに保存されたアート(オンチェーンアート)は、イーサリアムが存在する限り残ります。100年後も見られる可能性があるんです。
2. 自由に表現したい
オークションやギャラリーに出すには経歴が必要だし、美術館には認められなきゃ入れません。アプリだってルールに従わないといけない。でも、イーサリアムなら許可はいりません。お金(ETH)があれば、自分のアートを自由に公開できるんです。
3. 21世紀を定義するメディアで作りたい
これからの時代を象徴するものは、コンピュータやプログラムです。イーサリアムはその「世界中で動くコンピュータ」のようなもの。アートをそこで作れば、時代を動かす力になるかもしれない。
NFTアートの例
具体的にどんなアートがあるのか見てみましょう。その中でも有名なのが「クリプトパンク」や「XCOPY」です。
クリプトパンク
クリプトパンクは、イーサリアム上で作られた超有名なアートコレクションです。10,000個のユニークなキャラクターがあって、それぞれがNFTとして取引されます。でも、すごいのは画像そのものだけじゃなくて、その裏にある「マーケットプレイス」。誰でも自由に売買できる仕組みが、イーサリアム上で動いているんです。これがきっかけで、NFTの標準(ERC-721)が広まりました。つまり、クリプトパンクはNFTの歴史を変えた存在なんです。
XCOPY
XCOPYは、ロンドンを拠点とする謎めいたデジタルアーティストで、NFT(非代替性トークン)アートの世界で最も影響力のある人物の一人として知られています。2010年からTumblrでデジタルアートを発表し始め、2018年にNFTとして作品をミントし始めた彼は、暗号資産アートの先駆者として歴史に名を刻みました。本名や素顔は明かされておらず、そのミステリアスな存在感が彼の魅力をさらに高めています。
オフチェーンとオンチェーンの違い
NFTには「オフチェーン」と「オンチェーン」の2種類があります。オフチェーンは、イーサリアム以外の場所(たとえばサーバーやIPFS)にデータを保存するもの。コストは安いけど、サーバーがなくなったら見られなくなるリスクがあります。一方、オンチェーンは全部イーサリアムに保存するから、消える心配が少ない。でも、イーサリアムの限られた容量の中で作るから、制約も多いんです。でも、その制約が逆に新しいアイデアを生んでいるんです。両者の違いについては今後また別の機会に深ぼっていこうと考えています。
なぜ知っておくべきか?
結局、「なぜNFTを知る必要があるのか?」の答えはこうです。NFTやイーサリアム上のアートは、単なる流行りものじゃない。これからのアートや文化、さらには私たちの生き方を変えるかもしれないからです。21世紀のアートは、コンピュータ上で動くプログラムとして、イーサリアムに刻まれていく。その動きを理解しておけば、未来がどうなるか少し見えてくるかもしれません。
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